自宅の屋根で雨漏りが発生した場合、「自分でも修理できるのではないか」「自分で修理したほうが安く済むのではないか」と思う方もいるでしょう。
しかし、屋根での作業は危険が伴うため、雨漏りが発生したら速やかに修理業者に連絡をすることが大切です。
今回は自分で屋根の修理をするのがおすすめできない理由や、DIYができる範囲や注意点、お得に修理できる方法について紹介します。
■ 屋根を自分で修理(DIY)するのはおすすめできない
自宅の屋根を自分で修理するのは危険が伴うのはもちろん、さまざまなトラブルに発展するリスクもあり、おすすめできません。ここでは自分で修理するのがおすすめできない理由について解説します。
・転落の危険が伴う
屋根のような高所での作業は転落の危険が伴い、重大な事故や死亡事故につながる恐れがあります。台風や豪雨などのあとに自宅の屋根から誤って転落してしまう事故が度々報道されているように、高所での作業に慣れていないと、屋根の不具合の確認やブルーシートを張ろうとした際などに転落事故を起こしてしまうことがあります。
高所での作業は、建設業界で働いている人でさえいつ事故につながるかわからない危険な作業です。厚生労働省の調査によると、建設業における墜落・転落事故は令和4年の1年間で4,594件も発生しています。
専門的に仕事をしている人でさえこれだけの件数の墜落・転落事故が発生していることからも、素人が高所で作業をすることの危険性は明らかです。また、転落事故というと2階や3階からのイメージがあるかもしれませんが、実は1階の屋根からの転落でも死亡事故は発生しています。屋根の修理はそれだけ危険な作業であることを理解しておきましょう。
出典:厚生労働省「令和4年労働災害発生状況の分析等」
・状態を悪化させてしまう恐れがある
素人が屋根の修理をすると、屋根材を傷つけてしまったり誤って排水部分まで塞いでしまったりと、屋根の状態を悪化させてしまう恐れがあります。せっかく修理したつもりでも、新たな不具合を発生させてしまっては本末転倒です。
屋根を自分で修理したいと思う理由のひとつとして「費用をなるべく安く抑えたい」という考えがあるかもしれませんが、破損箇所の状態を悪化させてしまうと、改めて業者に修理を依頼することでかえって費用がかかってしまいます。最初から業者に依頼して適切な修理をしてもらったほうが、結果的に安く済むでしょう。
また、修理費用を抑えたいのであれば、補助金や助成金を活用してもよいでしょう。適用条件や上限額などは自治体によって異なるため、まずはお住まいの自治体のホームページなどで調べてみてください。
・近隣住民とトラブルになる恐れがある
自分で屋根を修理しようとすると、塗料が飛散してしまったり、道具や資材を落としてしまったり、騒音を発生させてしまったりと近隣住民に迷惑をかけてしまう恐れがあります。場合によってはトラブルに発展しかねないので、注意が必要です。
屋根の修理業者は近隣へ迷惑にならないよう十分な対策をしてから工事をしてくれるため、トラブルに発展する可能性は低いでしょう。
■DIYで行えるのは応急処置程度
どうしても自分自身で屋根を修理したいのであれば、あくまでも業者に修理してもらうまでの応急処置程度に留めておきましょう。ただし、応急処置だとしても、自分での作業は転落事故や破損状態の悪化などのリスクが伴うので、十分に注意しなければなりません。
ここではDIYで行える範囲の応急処置の方法について紹介します。
・屋根に防水テープを貼る
ヒビや穴などの破損箇所を一時的に補修するなら、ホームセンターなどで購入できる防水テープを貼ると応急処置になります。ただし、長期間もつものではないので、あくまでも一時的な補修として考えましょう。また、粘着力が強すぎると剥がす際に屋根材を傷めてしまう恐れがあるので注意が必要です。
・屋根材のヒビ割れをコーキング材で補修する
屋根材のヒビ割れの応急処置には、コーキング材で補修する方法があります。コーキング材はさまざまな種類が市販されているので、自宅の屋根に合うものを選びましょう。ほかにもハケやコーキングガン、ヘラなど必要なものを用意し、必要に応じてマスキングテープなどで養生しながら作業をします。
ただし、むやみに隙間をすべてコーキングで埋めてしまうと、本来は排水のために空いていた箇所まで埋めてしまう恐れがあります。排水部分まで塞いでしまうと雨水が排出されなくなってしまうので、知識のない素人が行うとより雨漏りを悪化させてしまうかもしれません。
状態を悪化させてしまうリスクがあるほか、破損箇所の状態によっては道具を揃えるだけでも費用が高額になる恐れがあるので、はじめから業者に修理を依頼したほうがよい場合も多いです。
・部分的な瓦の交換
屋根瓦が1枚だけ割れたなど、部分的な交換の場合はDIYでも可能なケースがあります。築20年以上経過した日本瓦は釘やビスで留められていない場合があるので、その場合は自分でも破損した瓦を取り除くことが可能です。
ただし、新しい瓦を取り付けるには、設置箇所に合わせて瓦の形を加工しなければならず、素人には難しい作業になります。適切な施工をしないと雨漏りは改善されないので注意しましょう。
■屋根の雨漏り修理は火災保険を適用できる場合がある
「費用を安く抑えたい」という理由で屋根を自分で修理しようと考えている人もいるでしょう。修理費用で悩んでいるのであれば、火災保険を利用するという方法もあります。経年劣化や故意・過失による破損は適用外ですが、台風や豪雨などの自然災害による破損は火災保険が適用される場合が多いです。
具体的には、強風で屋根材の一部が破損したり、強風による飛来物で屋根にヒビが入ったりした場合などが挙げられます。また、大雪やひょうの被害で屋根が破損した場合も補償対象となるでしょう。また、建物だけでなく家財の補償も対象としている火災保険であれば、雨漏りによる家電製品や家具などの損害にも適用されます。
加入している保険の内容によって適用条件や期間なども異なるので、自身が加入している内容をよく確認しておきましょう。
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■まとめ
屋根を自分で補修するのは大変危険です。高所での作業は転落のリスクを伴い、死亡事故につながることもあります。また、素人が補修すると破損状態を悪化させてしまうこともあるため、かえって費用がかかってしまう恐れもあります。
どうしても応急処置が必要な場合でも、安全に十分に配慮することが大切です。決して無理をせず、専門家である修理業者に修理を依頼しましょう。
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