先輩から、「建築板金技能士」の資格を取得した方が将来的なキャリアアップのためにも良いと勧められた。
でも、この資格の難易度や合格率ってどのくらいあるんだろう?
何せ、学校の勉強は興味なくって散々だったからな・・・
このように、建築板金技能士の取得にあたって難易度などが気になる方に向け、板金工事による屋根リフォームの専門家が詳しいことを解説します。
■【建築板金技能士、比較①】1級・2級・3級、それぞれの合格率
まずは、建築板金技能士の合格率について解説します。
「建築板金技能士」とは、国家検定制度である「技能検定」の中の1つ。
建築物にかかる板金工事の技能が認定されるものです。
技能検定全体における各級の合格率と、建築板金技能士の各級を合計した全体の合格者が、厚生労働省によって公表されています。
平成30年度から令和4年度までの、建築板金技能士の各級を合計した合格率の推移は次の通りです。
出典元:厚生労働省 公式HP 各公表資料
年によって差はあるものの、受験者数の半数前後の人が毎年合格しています。
ここからは技能検定全体の、各級の合格率についてご紹介します。
▼ 【合格率 比較】建築板金技能士 3級
建築板金技能士全体の合格率と同様に、技能検定全体における3級の合格率も半数前後となっています。
職種にもよりますが、3級は他の級と比べると、比較的合格率は高めです。
技能検定3級全体の合格率の推移は次の通りです。
出典元:厚生労働省 公式HP 各公表資料
令和2年度の建築板金技能士3級の受験申込者数は、225,948名。
前年度比:-19.2%
出典元:厚生労働省 公表資料
他の年と比べて、令和2年度の受験申込者数は少なく、これはコロナ禍の影響もあるのではないかと考えられます。
それに比例して、令和2年度は他の年度と比較して合格率が高く、最も高い令和4年度と大差ない割合でした。
これはコロナの影響に伴う、下記の二点の要因が想定されます。
① 自宅で過ごす時間が増え、試験対策の時間が確保しやすかった
② コロナを懸念して実際に試験会場まで足を運んだ方の数がやや少なく、分母が少ないため相対的に合格者の割合が増えた
▼ 【合格率 比較】建築板金技能士 2級
技能検定全体における2級の合格率は、毎年3割弱と安定しています。
技能検定2級全体の合格率の推移は次の通りです。
出典元:厚生労働省 公式HP 各公表資料
約半数が合格している3級と比べると、2級は毎年28%前後。
このことから、難易度が上がっていることがわかります。
▼ 【合格率 比較】建築板金技能士 1級
技能検定全体における1級の合格率は、24.0%〜34.7%。
ほぼ数値が同数に近かった2級と異なり、年によって差はあるものの30%前後で推移しています。
技能検定1級全体の合格率の推移は次の通りです。
出典元:厚生労働省 公式HP 各公表資料
1級は7年以上の実務経験がある場合か、2級合格後2年以上、または3級合格後4年以上の実務経験があれば受検できます。
■【建築板金技能士、比較②】 1級・2級・3級の試験内容の特徴と必要な勉強内容とは?
ここでは各級の試験内容の特徴と必要な勉強内容についてご紹介します。
▼【試験内容の難易度・勉強内容 比較】建築板金技能士 3級
「建築板金技能士3級」の難易度は、偏差値39程度である、といわれています。
仕事に就いて日が浅い人や、工業高校や専門学校、職業能力開発施設などに在籍している人でも1年生から受検可能な資格であるため、難易度はそこまで高くないといえるでしょう。
試験内容は、次の通りです。
【学科試験】
1 建築板金加工法一般
2 建築板金用機械及び器工具一般
3 建築構造
4 製図
5 電気
6 安全衛生
7「内外装板金施工法」または「ダクト板金施工法」のいずれか
【実技試験】
「内外装板金作業」または「ダクト板金作業」のいずれか
3級は「初級技能者が通常有すべき技能の程度」とされています。
建築板金に関する基本的な知識・技能の習得が求められていることがわかります。
▼【試験内容の難易度・勉強内容 比較】建築板金技能士 2級
「建築板金技能士2級」の難易度は、偏差値44程度である、といわれています。
3級に比べると難易度はやや上がります。
【学科試験】
1 建築板金加工法一般
2 建築板金用機械及び器工具一般
3 材料力学
4 建築構造
5 製図
6 電気
7 安全衛生
8「内外装板金施工法」または「ダクト板金施工法」のいずれか
【実技試験】
「内外装板金作業」または「ダクト板金作業」のいずれか
3級の内容と比べると、学科試験の「3 材料力学」が追加されています。
また、各項目の試験内容も、3級と比べるとより詳しい内容が出題されます。
▼ 【試験内容の難易度・勉強内容 比較】建築板金技能士 1級
建築板金技能士1級の難易度は、偏差値52程度である、といわれています。
受験勉強に置き換えてみると、建築板金技能士1級の合格は、平均程度の高校や大学に合格に匹敵する難易度ということが想定されます。
つまり、しっかり勉強し、実務経験も積み上げていけば多くの方が合格できる可能性が高いということを合わらしています。
合格率が毎年3割前後であることから、難易度が高い印象を受ける方も中にはいらっしゃるかもしれませんが・・・
「偏差値:に置き換えてみると、そこまでハードルは高くないように感じられるかもしれません
そのため、学生時代勉強が苦手だったり、苦手でないけれども勉強が好きでなかったり
といった方も、必要以上に身構えることなく着実に学習を進め、実務経験を活かしていくことで、堅実に合格できるかもしれません。
【学科試験】
1 建築板金加工法一般
2 建築板金用機械及び器工具一般
3 材料力学
4 建築構造
5 製図
6 電気
7 安全衛生
8「内外装板金施工法」または「ダクト板金施工法」のいずれか
【実技試験】
「内外装板金作業」または「ダクト板金作業」のいずれか
2級と試験項目は同じですが、出題される内容はさらに詳しい内容となります。
■「建築板金技能士」合格のカギの一つ、それは職場との連携!
「建築板金技能士」試験の合格を目指すなら、職場との連携も重要なポイントとなります。
ここでは働きながら試験合格を目指す際のポイントについてご紹介します。
▼ 勉強時間の確保 会社に作っていただけることも
自分一人で仕事をこなしながらまとまった資格勉強時間を作ることは、不可能ではないにしても、負担が大きくなってしまうでしょう。
しかし、企業の中には、資格取得のために勤務時間を調整してくれるケースもあります。
特に資格取得支援を行う企業の場合、勤務時間中に勉強時間を設けてくれるケースなどもあり、その場合は無理なく勉強しやすいでしょう。
仕事とうまく両立するためにも、学習時間の確保について上司に打診するのもありかもしれません。
▼ 【先輩から学べ!】すでに建築板金技能士に合格済みな方々の知恵
建築関係の会社であれば、社内に建築板金技能士の試験に合格した先輩が在籍しているケースが多いでしょう。
実際に試験を経験した先輩に勉強方法や勉強時間の確保のしかた、試験のコツや傾向などを聞けると、より効果的な試験対策ができるかもしれません。
先輩の経験談をうまく取り入れながら、効率的に勉強を進めていけるとよいでしょう。
▼ 「資格取得支援」の活用で、取得費用がリーズナブルまたはゼロへ!
建築関係の企業の多くは、資格取得支援を行っています。
支援内容は企業によって様々ながら・・・
共通しているのは、受験費用の軽減。
会社負担額が一部の企業様もございますが、基本的に全額を会社で負担してくださる待遇のケースが多く見受けられます。
取得コストが気になる方も、このような福利厚生を活用すれば、安心して取得を目指しやすいでしょう。
■【まとめ】事前に難易度や対策法をリサーチし、建設板金技能士の取得をよりスムーズにしよう!
建築板金技能士の資格を取得することは、実際の業務で役に立つのはもちろん、昇給や資格手当の支給につながったり、就職や転職に有利に働いたりと、多くのメリットを得られます。
難易度や対策法を十分にリサーチしたうえで、ぜひ資格取得を目指してみてくださいね。
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