近年、悪徳業者による「屋根工事の点検商法」のトラブルが増加しています。
悪徳業者の場合は巧妙な話術で契約にこぎつけ、高額な工事費用を請求してきます。
特に高齢者をねらう悪徳業者が多いため、ご家族を含めてすぐに契約をしないよう十分な注意が必要です。
そこで今回は、屋 根工事における悪徳業者の手口や事例別の対処法、悪徳業者の見分け方についてご紹介します。
悪徳業者と契約して損をしないためにも、ぜひ参考にしてみてください。
■まずは知ろう!【悪徳業者の手口 3選!】実際にあった屋根工事トラブル
点検商法とは、「近所で工事を行うため、あいさつに来ました」などと突然自宅に訪れ、「屋根瓦がずれているようなので点検します」「このままだと瓦が飛んでしまい、ご近所に迷惑をかけることになります」などと不安を煽り、工事の契約をさせる手口です。
▼どのくらい、国民生活センターにリフォーム関連のトラブル相談があるのか?
全国 の消費生活センターでは、「屋根工事の点検商法」に関する相談が年々増加しています。
2022年度の相談件数は2,885件で、2018年度の約3倍!
過去5年間で最も多くなっています。
データ出典元:国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています-典型的な勧誘トークを知っておくことで防げます!-」
【ケース①】雨漏りの無料点検を語る「点検商法」 不安を煽るセールストークと虚偽の点検結果
「点検した様子を写真や動画で記録してお見せします」と言ったものの・・・
実際にはインターネットでダウンロードしたボロボロの状態の屋根の写真や動画を見せることで、工事の必要性を訴えかけて契約を迫る業者がいます。
ここでは戸建住宅で何の不自由も感じることなく過ごしていたAさんの事例をご紹介します。
ある日、Aさんのもとに屋根工事の業者を名乗る男性が突然訪れて・・・
「お宅の屋根、ずいぶんと劣化しているようですよ。このままでは近いうちに雨漏りを起こしてしまうかもしれません!無料で点検できますので、見ていきましょうか?」
と不安を煽り、強引に点検の承諾を得ようとしてきました。
「屋根の状態をビデオカメラに納めてお見せしますね」
とのことで、撮影したという映像を点検後に確認したところ、Aさんは屋根の色味が記憶していたものと違うことに気づきました。
不審に思って問いただしたところ、やはり動画はまったく別の家のものであることがわかりました。
【ケース②】元々問題ない、屋根の雨漏り修理を訪問時に提案
悪徳業者の中には、点検の際にわざとネジを抜くなどして不具合があるかのように持ちかけて不安を煽り、「保険金を使って修理できます」と言ってくるケースがあります。
ここではご主人と二人暮らしをするBさんの事例をご紹介します。
ある日、近所で屋根工事をしているという男性が訪問してきて・・・
「天井から何か変な音がしませんか?お宅の屋根の板金がはがれて浮いているのが見えたので、写真を撮ってお見せしますね。」
と屋根に上がって写真を撮ってきました。
「やはり屋根の銅板や板金の下の木が朽ちていますね。損害保険の保険金を使って修理できますよ!」
と言われていたものの、ご主人に相談してその場では契約をしませんでした。
後日、住宅の修理業に携わっている知人に見てもらったところ、業者が指摘したところは撮影の際に故意にねじを抜いたようで、ねじを締めれば問題ないとのことでした。
【ケース3】「雨どいが傾いている」「保険金が出るから」と、補修修理を提案
「保険金が出るから」と言って、うその理由で保険金を請求するように持ちかけてくる修理業者もいます。
ここでは築20年の戸建て住宅に住むCさんの事例をご紹介します。
ある日、Cさんの自宅に住宅修理業者を名乗る男性が訪問してきて・・・
「お宅の雨どいが一部破損しているようなので、保険を使ってすべて交換してはどうですか?風水害や雪害での破損は保険が適用されるので、費用負担なしで交換可能です!」
と持ちかけてきました。
しかし、長く住んでいるCさんとしては、雨どいの破損は経年劣化によるものだと思うし、一部が破損しているだけなのにすべて交換するのはおかしいと疑問に思いました。
業者にその旨を伝えると、
「保険の申請をするときに、私どもでうまくやるので問題ないですよ。」
と言われ、保険金詐欺になるのではないかと不安に思ったそうです。
■屋根工事悪徳業者トラブル 事例別対処法 3選
ここでは屋根工事のトラブルについて、事例別の対処方法をご紹介します。
【対処法:ケース①】「点検商法」にありがちな”煽り”を家族と一緒に見破る
写真や動画を使って不安を煽ってくる場合・・・
す ぐその場で施工を即決しないことが大切です。
「偽物の写真や動画ではないか」と、まずは疑いの目で見て対応すること。
ご家族の方にも同席してもらうと、自分ひとりではわからない違和感にも、ご家族様が気づく可能性がございます。
自宅に自分しかいない場合は、すぐに断って帰ってもらうか、どうしても断れない場合は後日ご家族に立ち合いを依頼して日を改めるようにしましょう。
いくら急かされたとしてもすぐに契約をせず、落ち着いて行動することが重要です。
また、万が一契約してしまったとしても契約日から8日以内であればクーリングオフが可能なので、慌てずに対応しましょう。
【対処法:ケース②・③】実際に保険金が下りるのか、ご自身で調べて情報の真偽を確かめる
保険金を使っての修理を持ちかけられたら、す ぐに契約をせず、必ずご自身で保険会社に連絡したり、具体的な見積もりを確認したりすることが大切です。
業者が点検をした時点では本当に保険が適用されるのか、工事内容が保険金額の範囲に収まるのかはわかりません。
ご自身が加入している保険の契約内容や損害の状況について確認し、保険会社や代理店に必ず相談しましょう。
■その他、屋根工事悪徳業者の見分け方 3選
▼あまりにも大幅な工事費値引き ~他社様にも見積もりを依頼し、比較~
相場よりも明らかに安い場合は、説明 していたものよりグレードの低い資材を使っていたり、最悪の場合は手抜き工事をしていたりする恐れがあります。
見積書の項目ごとに単価を確認し、不透明な点があれば質問して説明を求めましょう。
また、他 社様にも見積もりを依頼して比較をし、適正な価格であるかをしっかりと確認することが大切です。
▼屋根工事費用 全額前払い ~このケース、問答無用で悪徳業者と認定してもOK!~
「工 事費用を全額前払いしていただけたら、さらにお値引きいたします」というセールストークには気をつけましょう。
悪徳業者に工事費用の全額を前払いしてしまうと、手抜き工事をされてしまったり、最悪の場合は逃げられてしまったりする恐れがあります。
良心的な業者の場合は、お客様に満足していただける工事をしようと考えているため、「 着工時と完工時に半額ずつ請求する」「完工してから全額後払いで請求する」というケースがほとんどです。
▼営業担当の愛想のよさと、実際の作業員の柄の悪さが乖離 ~営業担当=実際の施工担当者がベスト~
営業 担当者はとても親身になって相談に乗ってくれたのに、実際の作業員は態度が悪いというケースもあります。
実は、業者によっては案件獲得のための腕のいい営業担当が見積もりだけを担当するケースや、営業担当を外注している場合も。
ただし、営業の分業や外注自体が悪いのではなく、営業が苦手な社長や職人がこのような対応をする場合もあることを理解しておきましょう。
こういったことに遭わないためには、下記の三つの対策が有効です。
【赤】
・ 可能であれば、見積もりの段階で施工対応予定の担当者にお目通りをお願いする
・その企業のインターネット上の口コミを確認
・もし知り合いが依頼したことがあり信頼できる業者がある場合は、紹介してもらう
■【まとめ】施工不良 → 屋根工事再依頼 といったことにならないよう、悪徳業者へのリテラシー能力を高めておきましょう!
悪徳業者に依頼してしまうと、高い費用を取られるだけでなく、手抜き工事で施工不良を引き起こし、別の業者に再依頼をしなければならなくなってしまいます。
大切なご自宅の屋根工事で損をしないためにも、悪徳業者の見分け方を理解して、優良な修理業者に依頼できるようにしましょう。
栃木県那須塩原市を拠点とする株式会社ゼストは、お客様に「便利」をお届けしていきたいと考えています。
お客様の住まいに合わせて最適なご提案をし、屋根の葺き替え工事から雨樋工事まで、住まいの美観と機能性を向上させるリフォーム工事をご提供いたします。
定期的なメンテナンスなどのアフターフォローも充実しておりますので、安心してお任せください。
お住まいのことで少しでも気になることがありましたら、どんなことでもご相談をお待ちしております。
ゼストが提供している三つの施工事業についての詳細は、下記公式HPをご覧ください。