屋根板金とはどんなものなのか、どんな種類があるのか、詳しく知らないという方も多いでしょう。屋根板金はしっかり施工しないと雨水が侵入する原因となるため、業者選びに失敗してしまうと施工不良などで雨漏りが発生してしまう恐れがあります。
今回は屋根板金の種類や雨漏りを防ぐ方法、業者選びのコツについて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
■屋根板金とは
そもそも板金とは薄く平らに成形された金属のことで、屋根板金は屋根に設置された金属製の板の部分を指します。屋根板金は主にスレート屋根に設置されており、屋根材のつなぎ目から雨水や虫が侵入するのを防ぐ役割があります。
スレート屋根は、屋根材のつなぎ目にどうしても隙間ができてしまうものです。この隙間をそのままにしていると、住宅内に雨水が侵入してしまうだけでなく、虫や小動物が侵入したり、風によって運ばれる細かいゴミなどが入り込んだりしてしまいます。屋根板金は、大切な住宅を守るために非常に重要な役割を担っているといえます。
屋根板金は以前はトタン製が主流でしたが、現在はガルバリウム鋼板製が主流です。ほかにも銅製やステンレス製のものもあります。
■屋根板金の種類
ひとくちに屋根板金といっても、使われる箇所や役割によってさまざまな種類があります。ここでは代表的な5つの屋根板金を紹介します。
▼棟板金
屋根の最も高い位置にある頂点部分を覆うのが、棟板金です。頂点部分を「ヘの字型」の板金で覆い、屋根材と屋根材の結合部分をしっかりと塞ぐように設置されます。屋根の頂上にあり雨や風の影響を受けやすいため、劣化しやすい箇所でもあります。
▼金属屋根
金属屋根にもさまざまな種類がありますが、鋼板にメッキや塗装などを施して耐久性を向上させたものが一般的です。他の屋根材と比べて軽量なのが特徴で、建物への負荷を軽減できる点や地震の揺れに強い点がメリットです。スレートなどの屋根材を屋根カバー工法する場合にもよく使われています。
▼庇(ひさし)
庇とは、窓や玄関の上に取り付けられた小さな屋根部分のことを指します。雨が降っていていても窓の開閉や玄関の出入りがしやすいように雨よけの役割を果たしたり、夏は真上からの日差しを防いだりする効果があります。庇はさまざまな材質が使われますが、強度があり軽量で錆びにくい板金が使われるとこも多いです。
▼谷樋(たにとい)板金
谷樋板金は、V字形で2面の屋根面が交わる谷部分を覆う屋根板金で、棟板金とは逆の形状の板金です。屋根の種類や形状によっては、谷樋板金がない場合もあります。谷となる部分は雨水が溜まりやすいため、雨漏りが発生しやすい箇所でもあります。
▼水切り(みずきり)板金
水切り板金とは、屋根と外壁が接合している部分に設置される、つなぎのような板金のことを指します。雨押え板金とも呼ばれ、屋根と外壁の接合部分から雨水が侵入しないようにする役割があります。
■雨漏りが発生しやすい板金
雨漏りを防ぐ役割のある屋根板金ですが、場合によっては雨漏りが発生してしまうケースもあります。ここでは雨漏りが発生しやすい板金について、よくある事例を交えて解説します。
▼棟板金
棟板金は屋根の中で最も高い場所にあるため、日光や雨風の影響を受けやすく、劣化しやすい箇所のひとつです。
よくある事例としては、棟板金の側面に打ち付けられた釘(くぎ)が浮いてしまうことで釘穴から雨水が侵入してしまうケースです。金属の特性のひとつである伸縮性によって、棟板金が太陽の熱で膨張したり夜間に冷やされて収縮したりすることで釘が浮いてきてしまうことがあります。その釘穴から雨水が入り込んでしまうのが雨漏りの原因です。
さらに悪化すると、釘が浮いてしまうことで棟板金自体が浮いてしまい、その隙間から雨水が侵入してしまうこともあります。
▼谷樋(たにとい)板金
谷樋部分は屋根と屋根がV字で結合する部分であるため、雨水が集中することで劣化も早く、雨漏りが発生しやすい箇所のひとつです。
よくある事例としては、経年劣化によって谷樋板金が歪んだり曲がったりすることで雨水がスムーズに排水されず、水たまりができてしまうケースです。谷樋板金の一部に水が溜まったままになってしまうと、劣化をさらに早めてしまいます。谷樋板金はもちろん金属なので、水が溜まっていては錆びたり穴が空いたりして雨漏りを発生させてしまいます。
■屋根板金からの雨漏りを防ぐための方法
屋根板金からの雨漏りを防ぐためには、定期的な点検やメンテナンスを行い、屋根工事を専門とした優良業者に施工を依頼することが大切です。ここではそれぞれについて詳しく解説していきます。
▼定期的に点検やメンテナンスを行う
屋根板金は経年劣化をはじめ、強風や豪雨などで釘が浮いたり錆びたりするなど、何かしらの不具合があると雨水が侵入しやすい状態になってしまいます。雨水の侵入を放置してしまうと、屋根の下地が劣化したり、屋根裏まで雨水が侵入したりして、雨漏りの被害が深刻化する恐れがあります。状態を悪化させないためにも、定期的に点検をして劣化や不具合を早期に発見し、メンテナンスを行わなければなりません。
劣化や不具合を確認するためには屋根の上にのぼる必要があるため、素人が行うのは非常に危険です。高所での作業は安全を考えて、必ず専門業者に依頼しましょう。点検はもちろん、メンテナンスもDIYで行うのはリスクがあります。素人がメンテナンスをしてもかえって状況を悪化させてしまい、余計に修理の手間と費用がかかってしまうこともあります。
定期的な点検とメンテナンスは、信頼できる専門業者に依頼するようにしましょう。
▼優良業者に施工を依頼する
屋根板金の施工は、屋根工事のプロである建築板金業者に依頼するのがおすすめです。屋根の専門家に依頼すれば、屋根の状態や劣化の症状に合わせたメンテナンスを提案してくれます。
実績が豊富な優良業者であれば、施工不良を防ぎ、雨漏りがしにくくなるよう適切な施工を行ってくれます。屋根工事の業者を選ぶ際には、建設業許可を保有しているか、地域密着型かなどを確認しておくと安心です。
地域密着型で自宅と距離の近い場所にある業者であれば、定期的な点検やメンテナンスなどの対応もしやすく、何かあった場合もすぐに駆けつけてくれることも多いです。雨漏りなど緊急性の高い修理も相談しやすいため、より安心できるでしょう。
また、「建築板金技能士」や「施工管理技士」などの国家資格を取得している職人がいる業者も信頼度が高いといえます。
■まとめ
屋根板金にはさまざまな種類があり、それぞれの箇所に劣化や不具合が生じることで雨漏りの発生につながってしまいます。
雨漏りを防ぐためには優良な専門業者に定期的な点検を依頼し、適切なメンテナンスを実施してもらうことが重要です。
栃木県那須塩原市を拠点とする株式会社ゼストは、お客様に「便利」をお届けします。
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